決定することと任せること

何かを決めるときに、出席者全員の意見が一致することが望ましいと思いがちです。ただ本当に一致しているかというと、ただその場の雰囲気に任せているだけの人がいることも多いかと思います。

全員が自分の意見を表明すべきかというと、そうでもないかなと思います。例えていうなら欠席している人と同じというか、一票と数えてもらわなくてもよいよーぐらいのスタンスの人がいてもいいのではないかということです。

なぜそのようなことを考えたのかというと、10人の意見が一致してこの案に決まりましたという結果があったとして、それは本当に10人がそれぞれ意見を出してから結論を出したのか、1人が出した意見に皆が同意しただけなのかで、その後の流れが変わってくるからです。

例えば、10人が喧々諤々の議論をして、案が100個ぐらい出て、そこから1つに決まったというのなら、その後に誰かが「こっちの方がいいんじゃない?」と案を出しても、だいたいはすでに議論しつくした話なのでそうそう覆らないだろうと思われるからです。逆に、1人が出した意見に皆が同意しただけだとすると、誰かが出した案に対して、また右往左往することになりかねません。

それを防ぐためには、議事録に「○○はA案に全会一致で決まりました」とだけ書くのではなくて、「○○はA案に決まりました。Bさんの案に対して対案無しでした」とか、「Cさん以外に発言はなく、挙手にて全会一致で決まりました」とか、そのあたりまで書かれていると、出席者と発言の関係がよくわかっていいかもしれません。